定期検診

歯医者の定期検診について

定期検診について

ご承知の通り歯科医院で一通りの治療が終わり、その状態を維持出来ているのか確認するために行うのが定期検診です。そのとき、歯科医師たちが何を見ているのかを説明したいと思います。

定期検診では何を見ているか?

1.つめたりかぶせたりした部分の歯の境目とのチェック
金属や樹脂、セラミックと歯の加重に対する変形率や熱膨張率は違います。その誤差をセメントが支えています。経年的な劣化も当然あることです。界面が離れて虫歯が再発していないかチェックします。
2.かみ合わせのバランスをチェック
歯と歯が一日何百回もすれていれば当然減ってきます。ところが、どの歯でもエナメル質の厚みは一定ではありません。これが薄ければ早期に内側の象牙質が出て減りが早まるでしょう。つめたりかぶせたりした部位も、硬さは違うモノです。
それぞれにかかるかみ合わせ力のバランスをチェックします。それによって歯周組織に影響を及ぼしたりしている部分も確認します。たとえば大きく平面状にあたって、側方力が大きくなっているところを適切なあたりに修正したりします。
3.歯周病のチェック
歯周病は残念ながら治癒することがありません。歯周病菌も常在菌なので駆除することは出来ません。病状が落ち着きやすい状態に整えて安定した状態を維持しているかをチェックします。また、歯周病は年齢が上がるだけでリスクがあがる病気です。
今のケアで釣り合いがとれている場合は再発しませんが、再度炎症が起きている部位には追加のケアが必要になります。そういう部分もチェックします。また、1つめたりかぶせたりした部分の歯の境目とのチェック、2かみ合わせのバランスをチェックで説明した事項も、歯周病と密接に関わってくる事項です。
治療が終わったら何も起きないのが当たり前と考える患者さんが多いと思いますが、機能している歯が変化しないわけがなく、その変化が生理的な範囲なのかをチェックするのが定期検診なのです。

定期検診のプロフェッショナルケア

歯周炎、歯肉炎は歯周病菌によって引き起こされる炎症のことです。歯周病菌と歯石とは違うものなので歯石を取っただけでは歯周病は治りません。ただ、歯垢がつきやすいところに あるざらざらした塊の歯石は清掃の邪魔になり、歯垢停滞の原因になるので取ることは重要です。

歯石を取るイメージ

しかしながら最も重要なことは、歯垢が残る原因になったブラッシングの仕方を変えることにあります。 これは容易なことではありません。何年もやり続けてきた習慣を変えるのは大変な努力が必要だからです。

また、ほとんど自覚症状がない病気のためやる気を維持するのもかなり難しいという問題もあります。 当院スタッフ、特に歯科衛生士が毎回毎回口うるさくチェックしている理由もそこにあります。 さらに、一度歯周炎にかかって、それが安静状態になっても元の状態に戻ったのではないことも大切なポイントです。 今は安定した状態でも以前より悪化しやすい状態であり、これに対抗するため、患者様によるブラッシングと、 我々医院スタッフが歯ブラシの届きにくいところに行うプロフェッショナルケアが重要です。

そのため、一度一通りの歯科治療が終了したのちに、患者様が自宅で行うブラッシングでは足りなかった部分を、 炎症が再発する前に、医院にお呼びしてプロフェッショナルケアを行う、定期検診が非常に重要になってきます。

この定期検診のシステムはほとんどの患者様に受け入れていただき、好評をいただいております。

歯科医院でのブラッシング指導

当院では、患者様にお一人おひとりへ丁寧なブラッシング指導を心がけております。歯ブラシの使い方はもちろん、歯間ブラシやデンタルフロスの使い方、歯磨き剤の選び方や使い方などもお話しております。ブラッシング指導の際、分からないことは、お気兼ねなく当院スタッフまでご質問ください。

歯間ブラシとデンタルフロス
歯間ブラシ
歯間ブラシについては、必要な部位だけに使用することをおすすめしています。毎日毎回すべての部位に行うことはおすすめしておりません。適切な使い方をしないと、歯と歯の間の歯肉(歯間乳頭)が傷ついて汚れがつきやすくなったり、歯肉が下がって見栄えが悪くなってしまう可能性があるからです。
一度傷ついた歯間乳頭を修復することは、簡単な治療ではありません。適切な使用法で、歯肉を傷つけないことが大切です。当院では、歯間ブラシの使用方法や、歯間ブラシを使用した方がよい部位についての指導も行なっております。
デンタルフロス
デンタルフロスは単なる糸のため、歯間ブラシのように歯肉を圧迫する危険性が少なく、歯肉を傷つけることなく歯垢を取り除くことができます。デンタルフロスを使用すると、お手入れが難しい歯と歯が接している部分(コンタクト部分)の歯垢を取り除くことができます。
ただしデンタルフロスも、安全に使用するためには適切な使用方法を守る必要があります。初めて行うときは、少し使用方法が難しく感じる方も多いと思われます。当院では、適切な使用方法の指導も行なっておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
フッ化物入りの歯磨き粉
フッ素(フッ化物)には、酸によって溶け出してしまった歯の成分を補う(再石灰化)効果があるため、むし歯予防に効果的です。フッ素は正しい使い方を続けることで、より有効な働きをします。毎日のケアに取り入れるためにおすすめなのは、フッ化物入りの歯磨き粉を使用することです。
適切な使用方法は、歯ブラシの端から端まで歯磨き粉をつけ、しっかり歯垢を取るように隅々まで磨きます。その後、大さじ一杯程度の水で一回だけ5秒くらいかけてうがいをし、それ以降飲食は避けます。むし歯予防の一手段として、フッ素を毎日のケアに取り入れましょう。

ぜひ、継続して定期検診をご利用ください!

歯科医師の私ですら、歯周病も虫歯も完全に予防できているか疑わしいものです。当院スタッフに定期的に見てもらっていますし、自分でも検査します。

虫歯も歯周病も、初期のうちは(重度にならなければ)全く自覚症状がない疾患です。早期に異常を発見し、ご自身の歯を守るため、継続して定期検診をご利用いただきたいと思っております。

定期検診が途切れてしまった方へ

当院からご案内した時期に検診へ行けないと、「申し訳ない」というお気持ちからか、定期検診へしばらく来られなくなる方がいらっしゃいます。

急な用事ができて来られなくなるというのは、当然あり得ることですので、申し訳ないなどと思わないでください。そのような理由でつい期間が空いてしまった方も、ご都合の良い日にぜひ改めてご予約ください。

繰り返しになりますが、悪くなった歯は決してもとには戻りません。特に歯周病は、症状が出たときには、かなり病状が進行しているケースがほとんどです。気まずさから定期検診をお休みしているかたは、今まさに、そのリスクの中にいると言えます。

どうぞ遠慮なく歯医者さんを活用してください。皆さまの大切な歯をしっかり守ってほしいと心から想っています。

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